D-Movie(WEEKLY)

・邦題:『Dear フランキー』
・原題:『DEAR FRANKIE』
・監督:ショーナ・オーバック
・脚本:アンドレア・ギブ
・キャスト:エミリー・モーティマー、ジェラルド・バトラー他
・制作:2004年/イギリス
・ジャンル:ドラマ
・上映時間:102分
・評価:★★★★


【 コメント 】
9歳の息子フランキーと母親とともに暮らす女性リジー。3人で仲睦まじい生活を送っているものの、夫の暴力から逃れるために引越しを繰り返す日々。息子のフランキーは、世界中を航海している父からの手紙を楽しみにしていた。だがその手紙は、リジーが愛する息子のために、架空の父親として成り代わって書いているものだった。そんなある日、フランキーは友達から、父親が乗っている船と同じ名前の船がこの町の港にやってくるという新聞記事を見せられる。困ったリジーは、一日だけ父親役を引き受けている男を探す...という物語。
リジーを演じるのは『ピンクパンサー2』(2009)などに出演しているエミリー・モーティマー。一日だけの父親役を引き受ける男を演じるのは、『300 <スリーハンドレッド>』(2007)が大ヒットしたジェラルド・バトラー。監督は本作が長編デビュー作となるショーナ・オーバック。

さまざまな事情から、擬似家族を演じる物語というのはたまにあるシチュエーションですが、本作では、一日限りの父親役と息子とが出会うまでを丁寧に描写しているため、ドラマとして非常に見ごたえがある内容となっています。
また、偽の家族が本物になったり、逆に悲しい別れをしたり、その先の展開に焦点を当てるというよりも、リジーを中心にした登場人物の心情が大切にされていますので、ストーリー的に大きな山場がないものの、観終わった後にはせつなくも希望にあふれた余韻がじんわりと残ります。
ジェラルド・バトラーの感情を抑えながらも、揺れ動く男の気持ちを表現した演技がいいですね。彼がフランキーの部屋で、父への想いが詰まった地図を見るシーン、彼とリジーがお互いの気持ちを言葉に出さず、静かにキスをするシーン、などなど、印象的なシーンがたくさんあります。リジーと母親との関係や、男を紹介してくれた友人マリーとの関係など、もっと突っ込んで知りたい部分もありますが、家族とは何かというメッセージをしっかりと考えされられ、それでいて心が温まる作品です。

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