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No.20 |
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タイトル
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デッド・ゾーン |
(原題)
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THE DEAD ZONE |
監督
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デヴィッド・クローネンバーグ |
制作
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1983年/カナダ |
ジャンル |
サスペンス |
上映時間
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103分 |
評価
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★★★★ |
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<ストーリー>
教師として普通の生活を送っていたジョニー(クリストファー・ウオーケン)は、ある夜、交通事故に遭い昏睡状態に陥ってしまう。5年後、彼は奇跡的に目覚め、一命をとりとめるが、その時、彼には未来を見ることが出来るという特殊な能力が備わっていた。やがて彼の人生はその能力に翻弄され始める.........。
<コメント>
映画界の ”鬼才”デヴィッド・クローネンバーグ監督が小説界の”鬼才”スティーヴン・キングの原作に取り組んだ作品。脚本は『インディ・ジョーンズ』や『リーサル・ウェポン』シリーズも手がけるジェフリー・ホーム。
主人公が未来を予測できる”予知能力”を持っているという設定自体は目新しくありませんが、リアリティを失わずに徐々にスケールアップしていくストーリーテリングはさすがキング!クローネンバーグ監督にしては解りやすい内容になっていますので、(原作は読んでいませんが)おそらく原作に忠実に撮られているのではないかと思います。
冒頭、教師役のクリストファーウオーケンがあまりにしょぼいのでびっくりしますが、話が進むにつれ、いつもの張りつめた凄みのある演技が見られます。主人公がこういった特殊能力を持つと、やりたい放題する場合もありますが、ここでは真面目で(だから教師という設定なのだと思います)その能力ゆえに戸惑い、苦しみながらも結果的にはちゃんと向き合っていくという、人間味あふれる主人公を見事に演じています。ほんとハマリ役だと思います。恋人サラ(ブルック・アダムス)との恋愛関係もきっちりとしかもバランスよく描かれていて、作品にアクセントを与えています。
ジョルジュ・ランジュランの名作SF『蝿』をベースにした『ザ・フライ』(1986)やウィリアム・バロウズの問題作『裸のランチ』(1991)等、原作が優れているときのクローネンバーグは良いですね。彼がアメリカの小説家ブレット・イーストン・エリスの『アメリカン・サイコ』を映画化する話は実現しませんでしたが(結果的には『アンディ・ウオーホールを撃った女』(1995)のメアリー・ハロンが監督、内容的にはあまりパッとしませんでした)、改めて残念に思います。
なおこの作品は1984年のアボリアッツ・ファンタスティック映画祭のグランプリにノミネートされました。
DVDのデラックス版にはD.クローネンバーグ他の20分にわたるインタビュー映像が収録されています。 |
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