D-Movie(No.559)

・邦題:『バッド・チューニング』
・原題:『DAZED AND CONFUSED』
・監督:リチャード・リンクレイター
・脚本:リチャード・リンクレイター
・キャスト:ジェイソン・ロンドン、ミラ・ジョヴォヴィッチ他
・制作:1993年/アメリカ
・ジャンル:青春ドラマ
・上映時間:110分
・評価:★★


【 コメント 】
『テープ』(2001)や『スクール・オブ・ロック』(2003)を手がけたリチャード・リンクレイター監督作品。70年代のアメリカを舞台に、大人たちの締め付けに反抗しながら、ロックン・ロール、ドラッグ、セックスに明け暮れる若者たちの日常を描き出した作品。

高校の新学期が始まり、男も女もそれぞれのコミュニティや組織の中で、先輩から新入生に対して、尻をたたいたり、ケチャップをかけたり、さまざまな通過儀礼的なイジメが行われます。そこから逃れようとする新入生がいれば、執拗に追い掛け回す先輩がいる、さすがに現在ではほとんど見られなくなった光景ですが、日本でも10年前ぐらいまではよく見られた光景かもしれません。そして夜な夜な繰り広げられるパーティ。そんな中にもさまざまなドラマがあります。先輩たちとの人間関係より恋人を選ぶ女性、フットボール選手としての将来より仲間を選ぶ者、若さというエネルギーをもてあました彼らの日常はジェットコースターのように過ぎ去っていきます。70年代のロックをBGMに、そんな彼らの紡ぎだすエピソードがコメディタッチで描かれています。
特に大きな事件が起こるわけでもなく、アメリカの当時の雰囲気や風潮をリアルに知らない人間にとっては、延々と続く刹那的なドタバタ描写にだんだんと辟易してきますが、それでも彼らのかもし出す雰囲気からは、どこか将来に対する不安や諦めがにじみ出ており(時代的にベトナム戦争の影響もあるのでしょうか)、それなりに切なさといった感情も伝わってきます。
ただ、結果的にメッセージがあるわけでもなさそうですし、懐古趣味的に見るにも、日本人にはちょっと厳しいかもです。そのあたりが日本未公開の理由かもしれません。
キャスティング的には、現在スターとして活躍している俳優が多数出演していることが見所としてあげられます。若き日の、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ベン・アフレック、レニー・ゼルウィガーなどが出演しています。彼らを見つける楽しさはあるかもです。

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送