D-Movie(No.664)

・邦題:『コリドー』
・原題:『THE CORRIDOR』
・監督:エヴァン・ケリー
・脚本:ジョシュ・マクドナルド
・キャスト:スティーヴン・チェンバース、ジェームズ・ギルバート他
・制作:2010年/カナダ
・ジャンル:ホラー
・上映時間:99分
・評価:★★


【 コメント 】
カナダの新鋭監督エヴァン・ケリーによるSFホラー作品。特殊な能力を手に入れた五人の若者の暴走を描いています。数々の映画祭で話題になった作品。日本では2013年2月に公開されました。

母親を失い、またその際に友人も傷つけてしまった若者タイラー。心のバランスを崩し、雪山の別荘に引きこもるように暮らす彼の元に、高校時代の親友4人が集まった。彼らはタイラーを変わらず友人として扱い、彼の母の死を悼む会にしようと努める。そんな彼らの振る舞いに心を許すタイラーだったが、彼の前に、突如コリドー(光の道)が出現。危険を感じた彼はその存在を隠そうとするが、残りの4人に知られてしまう。4人は非日常の体験に驚き、コリドーに身をゆだねるが、やがて、光に触れた5人は、他人の思考を読み取ったり、半不死身になるなど、体に異変が起こり、それはお互いの殺し合いへとつながっていく...という物語。

冒頭から不穏な空気や、母親と息子のタイラーの異様な人間関係などが恐怖をあおり、期待させます。むやみに時間軸をゆがめないストレートな演出も好感が持てますね。コリドー(=光の道)の出現、それによって得られる感覚や能力、そういうものもかなりストレートに描かれていて、後半はそれらに触れた人間たちの凶暴さや愚かさを暴きつつ、展開していくのだろうと思いきや、心理的な人間ドラマとしての面白さではなく、スプラッタ的な要素が強くなってしまうところが残念。ということで、どギツイ描写が苦手な方はご覧にならないほうが無難です。
後、訳し方の問題かもしれませんが、”扉””鍵”というキーワードやそれを”開いた”というような表現から、どこか岩明均氏の漫画『七夕の国』(1996〜1999にかけて『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて連載)を髣髴させるところがあり、個人的には、これだったら、『七夕の国』の方が面白いなあ、という感じでした。同漫画をご存じない方に関しては、ちょっと変わった雰囲気のSFホラーとして楽しめるかも。

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