19世紀ヨーロッパのとある小さな村。ビクトリアとの結婚を間近に控えた青年ビクターは、ある日森の中で地面から突き出ている人の指のような棒きれを発見する。彼は本番の練習のつもりでその棒に結婚指輪をはめ、誓いの言葉を述べるが、それは本物の人骨で、突然地面から花嫁衣装を着た白骨化した女性が現われるのだった。彼女はこの世に未練を残し亡くなった花嫁で、ビクターの言葉を真に受けて、死者の世界から舞い戻ってきてしまったのだった．．．という物語。

独特の世界観で人気のティム・バートン監督作品。ストップモーション・アニメにＣＧ処理を施してより自然な動きにしたアニメーション。ヘンリー・セリックと手を組んだ、「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」(1993)も好きですが、これもいいですね。主人公と婚約者、それぞれの両親、死者の世界の花嫁とその仲間たち、みんな個性的で楽しいです。デフォルメされた体型が面白いっ。死者の世界の住人たちが、美しいアニメによって、必要以上にグロくないのもいいですね。８０分弱と短いこともありますが、最後まで一気に見てしまいます。傑作をたくさん生んでいるティム・バートンの代表作に数えられる一作だと思います。