こっそり家を抜け出したやんちゃ盛りの悪ガキ、トラヴィスとハリソン。空き地で一台のコップ・カーを発見し、恐る恐る近づくと、誰もいないのを確認して中に乗り込む。すると、ラッキーにも車のキーまで見つかる。さっそく2人はマリオカートで磨いた腕前を発揮して、コップ・カーを公道で大暴走させる。しかしそのコップ・カーの持ち主ミッチ・クレッツァーはただの保安官ではなかった。しかも、あまりにも最悪なタイミングで盗んでしまったとも知らず、すっかり大はしゃぎのトラヴィスとハリソンだったが、知らず知らずのうちにとんでもない事件に巻き込まれていた...という物語。
悪徳警官がイタズラでコップ・カーを盗んだ少年2人組を追い詰めていくサスペンス・ドラマ。主人公の警官を演じるケヴィン・ベーコンがいい味出しています。登場人物も少ない非常にシンプルなサスペンス、個人的には好きなジャンルです。大きな山場はないものの、張り詰めた空気感のシークエンスを積み重ねることで、物語を盛り上げていきます。こういう作品の演出はごまかしが効かないので、監督の手腕が問われますが、新鋭ジョン・ワッツ、いい仕事しています。シンプルな設定ゆえに、登場人物が必要以上に行動したり、どんでん返し的な要素が地味だったりしますが、しっかり緊張感を保ったまま最後まで見られる作品だと思います。
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