D-Movie(No.696)

・邦題:『コントロール』
・原題:『CONTROL』
・監督:ティム・ハンター
・脚本:トッド・スラヴキン他
・キャスト:レイ・リオッタ、ウィレム・デフォー他
・制作:2004年/アメリカ
・ジャンル:サスペンス
・上映時間:105分
・評価:★★★★


【 コメント 】
死刑を宣告された凶悪犯と、その凶悪犯をある薬の実験台として利用する医学博士との心理的駆け引きを描いたサイコ・サスペンス。凶悪犯を演じるのは『ブロウ』(2001)、『NARC ナーク』(2002)などのレイ・リオッタ、医学博士を演じるのは『スパイダーマン』(2002)のウィレム・デフォー。監督は『リバース・エッジ』(1986)のティム・ハンター。

数々の凶悪犯罪を起こし、死刑が確定した男、リー・レイ。ついに致死注射によって処刑が執行される。ところが、数時間後、彼は死体保管庫で目を覚ます。彼の前に現われたコープランド博士は、リー・レイが被験者としてある実験に無期限で参加することを条件に、死刑を回避できると提案する。実験は、激しい気性を抑え、脳の性質を変える新薬“アナグレス”の効果を調べるもの。仕方なく条件を飲むリー・レイ。実験を始めて数日で、薬の効果か、彼に罪の意識や自責の念が芽生え始める。実験は成功に向けて進んでいるように思われたが...という物語。

新薬の実験台になることを条件に死刑を回避した男と医学博士との心理対決。派手なアクションや映画としてのスケール感は控えめですが、二人の行動とやり取りを中心に全編を通して緊張感が伝わってきます。主演二人のキャスティングがいいですね。レイ・リオッタとウィレム・デフォー、二人とも悪役顔なので(笑)、どちらが騙しているのかわからなくなってくるところも面白いです。特にレイ・リオッタの前半の狂気から後半の人間味を増してくるあたりは見ものです。ウィレム・デフォーも冷静さと熱さが上手く同居していて、演技以上に、役者としてのライバル心もあったのでは?と思ってしまいます。ストーリー的にやや単調になってしまう部分もありますが、必要以上に思わせぶりな伏線やあおりがないのも好感が持てますし、ラストもそれなりにまとまっています。最後に感動さえ生まれるのはやはり主演二人の力量だとは思いますが、サスペンスドラマとしてそつのない秀作だと思います。

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