No.2
タイトル
ブレックファスト・クラブ
(原題)
THE BREAKFAST CLUB
監督
ジョン・ヒューズ
制作
1985年/アメリカ
ジャンル 青春ドラマ
上映時間
97分
評価
★★★
<ストーリー>
イリノイ州のとあるハイスクール。落ちこぼれ学生のアンドリュー(エミリオ・エステベス)やクレア(モリー・リングウオルド)ら5人は休日にかかわらず登校させられる。教師は5人を図書館に閉じこめて『自分とは何か』という題の作文を書くよう命じる。さまざまな家庭環境の中で育った彼らは、最初雑談を交わすだけだったが、徐々にお互いの悩みを告白し合うようになる。そして同情や反発を繰り返しながらも理解し合い、やがて新しい友情や恋を見つけていく......。


<コメント>
物語に登場するのは休日に図書館に呼び出された落ちこぼれの高校生5人と教師、それと用務員の7人というシンプルな構成です。
5人の高校生はスポーツマン、お嬢さん、ガリ勉、不良、おタク、という設定で、”いかにも”という感じの分かれ方ですが、キャスティングはそれぞれのキャラクターに合っていて悪くないと思います。
また、描かれているのは登校させられた土曜日1日だけですが、この演出によってこちらも彼らと一緒に同じ場所で同じ時間を過ごしているような気分になってきます。

今まで面識の無かった5人が暇にかまけて会話をするうちに、それぞれの家庭事情や悩みが明らかになり、時には慰めあい時には反発しながら、最終的にはお互いを理解しあうようになるという、ストーリー自体は単純でわかりやすいです。演出はストレートで、われわれ日本人の感覚からすると、多少気恥ずかしくなるような表現も多く見られました(まあ、それが登場人物たちと同年代の方には共感を与えるのかもしれませんが)。

彼らの悩みの原因はほとんど親とのトラブルや考え方の違いに根ざしているのですが、肝心の親との関係が彼らの告白によってしか語られないため多少不十分な気がしました。このあたりをもうちょっと深く描いていればもっと感情移入ができたかもしれません。もちろんあまり重くなりすぎると暗くなってしまいますが。
全体的には明るいテイストを維持しつつ、能天気なだけではない、ちょっとほろ苦くてノリの良い青春映画といったところでしょうか。

しかし、エミリオ・エステベス(チャーリー・シーンのお兄さん、『アウトサイダー』(1983)『ヤング・ガン』(1988)等にも出演)、モリー・リングウオルド(『プリティ・イン・ピンク』(1986)=同じくジョン・ヒューズ監督)ら80年代を象徴する出演者、この頃のジョン・ヒューズ監督が得意とした程よくコミカルでさわやかな演出、バックに流れるノリの良い音楽(冒頭に流れるのは当時ビルボードシングルチャートの1位を獲得したシンプル・マインズの『Don't You (Forget About Me) 』−サントラに収録−)、等、久しぶりに80年代気分を味わえた、という意味ではなかなか楽しめました。

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