世界を創造した神様はブリュッセルのアパートで家族と暮らしていた。神様はパソコンで世界を操り、人々の生活を面白半分に引っかき回して遊ぶ日々。10歳の娘エアはそんな父に反発し、父の権威を失墜させるべく、パソコンで全人類にそれぞれの余命を知らせるメール送信してしまう。そして兄JC(イエス・キリスト)のアドバイスに従い、そのままアパートから家出すると、大混乱の街に繰り出し、6人の使徒を探す旅に出る。そこでさまざまな悩める人々と巡り会い、小さな奇跡を起こしていくエアだったが...という物語。
『トト・ザ・ヒーロー』(1991)のジャコ・ヴァン・ドルマル監督作品。まず神様がパソコンで人類を操っているという荒唐無稽な設定に驚かされます。人類に余命メールを送ってしまうのもぶっとんでますね(笑)。余命が知らされる設定は他の映画でもちらほら見かけますが、これはスケールが大きい(笑)。ブラックジョークも効いてます。ただこの監督のファンタジーは基本的にコミカルで愛にあふれているので安心して見られます。宗教がテーマなので、ちょっとふざけすぎと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、個人的には皮肉にあふれつつもハートフルなコメディ作品として楽しみました。
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