テキサスの田舎町に住む6歳の少年メイソンは、母のオリヴィアと姉サマンサとの3人暮らし。父親のメイソン・シニアは離婚してアラスカに放浪の旅に出てしまった。シングルマザーとなったオリヴィアは、キャリアアップを目指して大学への入学を決意し、メイソンとサマンサを連れてヒューストンに移り住む。そこで多感な思春期を送り始めたメイソンは、やがて母の再婚や風来坊の父との交流、そして初恋と、様々な経験を重ねていくが...という物語。
本作は一人の男の子成長と家族の物語を、同じキャストで、2002年の夏から2013年の10月まで12年間を通して断続的に撮影したドラマ。この手法にもびっくりですが、主人公と両親の演技が素晴らしく、男の子の成長が丁寧に描かれているので、長尺を感じさせません。人生を流れる時間というものが以下に瞬間的なものであり、だからこそ日々を一生懸命生きることが大切であるということをあらためて認識させられます。最初は6歳だった主人公の少年は、映画の終盤では18歳の立派な青年に。キャストやスタッフの映画愛もしっかり感じられる作品です。
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