白人ジャズ・トランペット奏者のチェット・ベイカーは、その端正なルックスも相まって1950年代に一世を風靡する。しかしドラッグに溺れ、たびたびトラブルを起こして、いつしか表舞台から姿を消してしまう。そんな中、暴力沙汰に巻き込まれ、病院送りに。アゴを砕かれ、前歯を全部失う重傷で、トランペッターとしては致命傷かに思われた。それでも、恋人ジェーンの献身的なサポートのもと、ドラッグの誘惑を断ち、再起に向けて懸命に歩を進めていくチェットだったが．．．という物語。

ウエストコースト・ジャズの代表的トランペット奏者、チェット・ベイカーの人生を描いた物語。伝説のトランペット奏者を演じるのはイーサン・ホーク。50年代のジャズ・シーンで一世を風靡、麻薬でどん底へと転落するも、再起を目指す苦闘の日々をリアリティたっぷりに演じています。本人と雰囲気が似ている部分もありますし、演技ももちろん悪くないんですが、個人的にはどこか哀愁が足りないなあと思う部分も．．。チェット・ベイカーのみならず、こういうJAZZの巨人たちはドキュメンタリー作品もありますので．．。まあ比較してもしょうがないんですが。ただ、演奏シーンはどの場面も素晴らしい出来で、JAZZをしっかり堪能できると思います。