D-Movie(No.796)

・邦題:『未来を写した子どもたち』
・原題:『BORN INTO BROTHELS』
・監督:ロス・カウフマン
・脚本:−
・キャスト:−
・制作:2004年/アメリカ
・ジャンル:ドキュメンタリー
・上映時間:85分
・評価:★★★★★


インド・コルカタにある巨大な売春窟。そこには売春婦だけでなく、そこで生まれた多くの子どもたちがいた。彼らは、売春婦である母親の手伝いをし、女の子であれば一定の年齢に達すると自らも客を取らされるようになる。彼らのほとんどは一生をこの売春窟の中だけで暮らし、未来に夢や希望を持つことを許されない。ニューヨークで活動するフォトジャーナリスト、ザナ・ブリスキは、1998年からこの売春窟での取材を開始。子どもたちがカメラに興味を持つことに注目した彼女は、彼らにカメラを買い与え、写真教室を始める。過酷な状況の子供たちにチャンスを与えようと奔走する彼女の活動を追ったドキュメンタリー。

2004年度のアカデミー長編ドキュメンタリー賞受賞をはじめ数々の映画賞を受賞した作品。インドのスラムを舞台にした作品では、『スラムドッグ$ミリオネア』(2008)が記憶に新しいですが、本作はもちろんドキュメンタリーということもあり、売春窟に暮らす子供たちの過酷な状況がさらに生々しく記録されています。日々の生活が苦しいのはもちろん、最もつらいのは子供たちに将来の希望がないこと。ある意味今の生活を受け入れているのは、それが日々をやり過ごすために必要だからでしょうか。写真というツールを使い、内の世界を見つめることで外の世界とつなげようとするザナ・ブリスキの情熱と、見事に期待に応える子供たちから、子供の、人間の強さが伝わってくる作品です。

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