D-Movie(No.535)

・邦題:『ボラット』
・原題:『BORAT』
・監督:ラリー・チャールズ
・脚本:サシャ・バロン・コーエン他
・キャスト:サシャ・バロン・コーエン、ケン・ダヴィティアン他
・制作:2006年/アメリカ
・ジャンル:コメディ
・上映時間:84分
・評価:★★★


【 ストーリー 】
カザフスタンのテレビレポーターであるボラット(サシャ・バロン・コーエン)は、カザフスタン情報省の依頼で、文化を学ぶ為にアメリカに行く任務につく。アメリカに着いたボラットは、街行く人々にインタビューをしたり、テレビ番組に出演したりしながら番組制作を進めるが、とにかくアメリカの文化に馴染めないボラットは行く先々でトラブルを起こしてしまう...。

【 コメント 】
カザフスタン人のジャーナリスト、ボラット・サグディエフが、国からの依頼によってアメリカに渡り、文化を学ぶ過程をドキュメンタリーに収めるという形式のコメディ。原題は『BORAT: CULTURAL LEARNINGS OF AMERICA FOR MAKE BENEFIT GLORIOUS NATION OF KAZAKHSTAN』=”ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習。ボラットの取材シーンは、実際に一般の人に”ドッキリ”的に行ったものもあれば、フィクションのものもあるようで、こういう虚実織り交ぜた手法は”モキュメンタリー”と呼ばれています。
主役のボラットを演じるのはイギリスのコメディアン、サシャ・バロン・コーエン。黒人かぶれの白人ラッパー”アリ・G”のキャラクターでブレイクしました。

最初はボラットが自分の生まれ育ったカザフスタンの村を紹介する場面から始まりますが、この時点からボラットの毒舌全開。いや、彼にとっては普通のことをしゃべっているに過ぎないのかも知れませんが、その内容の強烈で下品なことっ(笑)。コメディ好きの人でも、このお下劣なテイストが合わない方はこの冒頭だけで気分を害されるかも...。
ユダヤ人を敵視するボラットが紹介するのは、ユダヤ人の人形を追いかけまくる”ユダヤ人追い祭り”で、自分の妹はカザフスタンでベスト4に入る娼婦...などなど。
もちろん、アメリカに行ってからはもっとすごいです。とにかくいろんな人を相手に取材を行うのですが、ボラット言うこと為すこと、相手の神経を逆なでするようなことばかり。しゃれにならないことも多く、逆に笑えない場面も。それでも、裕福層には嫌われるものの、ゲイコミュニティの人たちや貧困層の若者たちとは意気投合する描写をするなど、排他的で保守的なアメリカ社会の一面を思い切り抉り出すような切れ味も見せます。
やたらと下ネタが飛び交いますし、ドキュメンタリー風とは言え、さすがにここまで好き勝手はできないだろうと思う場面の連続で辟易するところもありますが、非常に考えさせられる部分も多く、過激で笑える作品となっています。

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送