D-Movie(WEEKLY)

・邦題:『ブギーナイツ』
・原題:『BOOGIE NIGHTS』
・監督:ポール・トーマス・アンダーソン
・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
・キャスト:マーク・ウォールバーグ、バート・レイノルズ他
・制作:1997年/アメリカ
・ジャンル:ドラマ
・上映時間:155分
・評価:★★★★


【 コメント 】
『マグノリア』(1999)でベルリン国際映画祭の金熊賞を受賞するなど、寡作ながら毎回話題作を手がけるポール・トーマス・アンダーソン監督作品。
ナイトクラブでバイトをしながら、先の見えない毎日を過ごす高校生エディが唯一自慢できるのが”ペニス”の大きさ。何と35cmはあろうかという巨大さ。その唯一の武器を足がかりにポルノ映画界でのし上がっていくプロセスを、当時(70年代後半から80年代)の、ポルノ産業に従事する人々や彼らをとりまく状況を映し出しながら描いた物語。
主人公エディを演じるのはマーク・ウォールバーグ、彼の才能を見抜いて主役に抜擢するポルノ映画監督ジャックをバート・レイノルズ、彼の妻でポルノ界のスーパーヒロイン、アンバー・ウェイブスをジュリアン・ムーアが演じています。
まず、バート・レイノルズの怪しさ(笑)にびっくり。そしてジュリアン・ムーアの体当たりの演技にさらにびっくり。ポルノ映画界の成功者たちですから、このぐらいのインパクトがないととは思いますが、それにしてもすごい。ちなみに二人とも本作で同年のアカデミー賞助演男優賞及び助演女優賞にノミネートされました。

主人公のエディは、ナイトクラブでアルバイトをしていたところをジャックに見初められます。家族との関係も上手くいかず、自分には巨根以外に取り柄が無いこともわかっていたエディは、すんなりとポルノ界に足を踏み入れます。そして、映画は大ヒットし、一躍スターに。ここでヒットする作品がかなり時代を感じさせる内容なのですが、どこか懐かしさも感じさせます。そして有頂天になった挙句に訪れる凋落の日々...。そこには華やかながらも裏舞台であることを強いられた世界の切なさがにじんでいます。
マイノリティのコミュニティだからこその閉塞感と強い絆。それでも最終的には本当に自分がいるべき場所を見つけ、人間としても一皮剥けたエディに拍手。...にしても国内版ではラストショットが残念。

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