【 コメント 】
『グッドモーニング,ベトナム』(1987)や『パッチ・アダムス』(1998)など、俳優本人のキャラクターを活かした役柄も多い、ロビン・ウィリアムズ主演のドラマ。監督は『ホーム・アローン』(1990)や『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(2002)などを手がけたクリス・コロンバス。ロビン・ウィリアムズ演じるアンドロイドのアンドリューに寄り添う女性をエンベス・デイヴィッツが一人二役で演じています。原作はアメリカの作家アイザック・アシモフの『バイセンテニアル・マン』。
2005年の春、マーティン一家に掃除や料理、雑用など何でも引き受けるロボット”NDR114”がやってきた。幼い子供の言葉からアンドリューという名前をもらったロボットはマーティン家のために日々働いていた。マーティン家の主人リチャードは、子供たちに気に入られたアンドリューに人間の歴史や文化を教え、家族の一員として接する。やがてさまざまな知識を得たアンドリューは他のロボットたちと違い、もっと人間に近づきたいという願望を持つようになるが...という物語。
ロビン・ウィリアムスのキャラクターがそのままアンドリューのキャラクターになっていて、知っている人はそれだけで楽しめるかもです。彼ありきで製作されたような人間型ロボットも愛嬌があり、中盤までは、人間型ロボットがいろんな騒動を巻き起こすとい感じでコメディっぽく進みます。中盤以降、アンドリューが人間になるために旅を続けるあたりからスケールも大きくなり、テーマも深くなります。CGも非常にクオリティが高くて驚きです。
皮膚や臓器など、ほとんど同じように作られたロボットが存在する時、人間との違いは何なのか。そもそも人間を定義する論理とは。不条理な感情?非合理的な選択?限りある命?人間として存在することにすべてをかけた”一人”のロボットの数奇な運命。ちょっと時間の進むのが早すぎる気もしますが、ロボットの純粋な生命の探求の旅が、人間という存在の価値をあらためて認識させてくれる作品。
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