D-Movie(No.510)

・邦題:『アメリカン・バッファロー』
・原題:『AMERICAN BUFFALO』
・監督:マイケル・コレント
・脚本:デヴィッド・マメット
・キャスト:ダスティン・ホフマン、デニス・フランツ他
・制作:1996年/アメリカ
・ジャンル:ドラマ
・上映時間:87分
・評価:★★★


【 ストーリー 】
古物商の主人ドニー(デニス・フランツ)は、ボビー(ショーン・ネルソン)という少年を使い走りとして雇っている。ある日、ドニーはとある客に店にあった5セント銅貨”アメリカン・バッファロー”を90ドルで売るが、実はそのコインは年代もので、その5倍はする代物だったことを知る。ドニーはボビーとともにそのコインを取り戻すべく、ある計画を企てる...。

【 コメント 】
主な登場人物はわずか3人。古物屋という密室の中で、5セントコイン”アメリカン・バッファロー”をめぐって繰り広げられる人間ドラマ。監督はマイケル・コレント。脚本は、『郵便配達は二度ベルを鳴らす』(1981)や、『アンタッチャブル』(1987)なども手がけたデヴィッド・マメット。主演はダスティン・ホフマンとデニス・フランツ。シンプルな成り立ちの中で、人間の欲や愚かさが浮き彫りにされています。

もともと脚本家のデヴィッド・マメットが1975年に上演しロングランを記録した舞台を、自ら映画用に脚色し直した作品で、舞台がほとんど古物商ドニーの店内から動きません。さらに、大きな出来事もトラブルもなく、地味に物語は進んでいきます。さらに、もっと言えば、要するに主たる登場人物の3人がただしゃべっているだけ。果たして映画として適した素材だったのか疑問に思ってしまいます。3人の登場人物といっても、基本的に話しているのはドニーとダスティン・ホフマン演じるティーチの二人。デニス・フランツもどちらかと言うと派手な役者ではありませんので、ほとんどダスティン・ホフマンの一人舞台です。実際、彼の役柄・ティーチはよくしゃべります。彼の台詞をしっかり追うとちょっとしんどいくらい。
では、内容も退屈かと言うと、欲望に絡め取られた男二人の丁々発止のやり取りが以外に面白く、大きな展開やラストはないものの、サスペンスとしてもちゃんと成立しています。映画としては地味な作品ですが、舞台が好きな方なら結構楽しめる作品ではないでしょうか。
ただ、キャスティングが適切だったかはちょっと疑問。デニス・フランツの役はもっと存在感のある俳優でもよかったかも。後、ダスティン・ホフマンもさすがの演技を見せますが、この人は普通の人間をしっかりこなせる人なので、ここまでエキセントリックなキャラクターはちょっと無理があるような気がしました。違うキャスティングで見てみたい作品です。

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送