ニューヨークのスラムで生まれ育った2PAC(トゥパック・シャクール)は、ブラックパンサー党員の母に連れられ、住まいを転々とする少年時代を過ごす。1986年、一家はボルチモアに移り住み、2PACは芸術学校に入学。その頃から彼はラップに没頭することとなり、数々の詩を書き始める。その後1991年にはアルバム『2Pacalypse Now』でソロ・デビューを果たす。しかしある日、スタジオで強盗に襲われ、5発の銃弾を浴びる。辛うじて一命は取り留めたものの、これをきっかけにヒップホップ界に壮絶な東西抗争が巻き起こっていく...という物語。
ヒップホップ好きなら誰もが知っている伝説のラッパー、2PACの壮絶な人生を映画化したドラマ。主演はオーディションで選ばれた新人ディミートリアス・シップ・Jr(似てます)。監督はミュージック・ビデオ出身のベニー・ブーム。25歳の若さで凶弾に倒れた2PAC。彼の人生を丁寧に追った作品です。カリスマ的人気を誇りながらも、スヌープのような器用さも、ドレーのような賢さも持たず、ただ一心不乱にシーンを駆け抜けた彼の純粋さが心に残ります。亡くなった後に大量にリリースされた未発表音源については、チェックしていないものも結構あるので、あらためて聴き直さねばと思いました。やはり不世出のラッパーです。
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