D-Movie(No.745)

・邦題:『アルジャーノンに花束を』
・原題:『DES FLEURS POUR ALGERNON』
・監督:ダヴィド・デルリュー
・脚本:ダヴィド・デルリュー他
・キャスト:ジュリアン・ボワッスリエ、エレーヌ・ドゥ・フジュロール他
・制作:2006年/フランス、スイス
・ジャンル:ドラマ
・上映時間:95分
・評価:★★★


知的障害のあるシャルルは、言葉数は少ないが、素直で他人を疑うことを知らないおとなしい性格の青年。しかし彼には、その障害ゆえに母親に見捨てられるという悲しい過去があった。現在は、施設で育った彼を引き取った校長先生の元で、学校の清掃の仕事に勤しむ日々。そんなある日、新しく開発された、知能を向上させる薬の治験の話が舞い込む。アルジャーノンという名のネズミで成功したため、次は人間で臨床試験を行うというのだ。シャルルは、迷った挙句、その薬の服用を決める。投薬後、驚くべき速度で高い知能を獲得したシャルルは、さまざまな言語を習得し、数学、生物学で才能を発揮、音楽にも才能を示す。ところが、あまりの急激な変化によって、シャルルは幸せになるどころか、周囲の人間との関係は悪化。さらに新薬による知能改善は一時的なものであることが判明する...という物語。

ダニエル・キイスによるSFファンタジー小説の名作を、舞台をスイスのジュネーヴに移して映像化した作品。画期的な薬によって、知的障害者から一転、天才的な知能を手に入れた青年の苦悩を描いています。この小説は映画化はもちろん、ミュージカルや舞台、日本でもテレビドラマで放送されるなど、多くの作品が作られています。しかし、本作はフランス版らしく、恋愛物語の要素が強いところがポイント。シャルルを演じるジュリアン・ボワッスリエの、知能を獲得していくプロセスの演技も素晴らしいです。終盤、ちょっとテンポが速すぎる気もしますが、個人的には、本作の切ないラストシーンには心打たれました。

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