D-Movie(No.597)

・邦題:『AKIRA』
・原題:『AKIRA』
・監督:大友克洋
・脚本:大友克洋
・キャスト(声):岩田光央、佐々木望他
・制作:1988年/日本
・ジャンル:アニメ
・上映時間:124分
・評価:★★★★★


【 コメント 】
日本の近未来漫画&アニメを世界に広めた鬼才・大友克洋氏原作の長編大作『AKIRA』。本作はその『AKIRA』連載中に劇場映画化された作品。大友氏が自ら監督を務め、アニメ作品としては破格の10億円という巨費を投じて作られたジャパニーズ・アニメの金字塔です。
1988年に第3次世界大戦が勃発。その後建設された2019年のネオ東京が舞台。金田をリーダーとするバイクの一団は敵対するチームと日々闘争を繰り広げていた。ある日、敵を追って進入禁止の高速道を疾走していたところ、先頭にいた一団のメンバー・島鉄雄は突然視界に入った子供と衝突、転倒する。そのまま鉄雄は軍隊によって施設に収容されてしまう。そこで政府の実験台となった鉄雄は投与された薬の作用もあって覚醒、不思議な超能力を手にする。劣等感の強い鉄夫は突然手にした強力な能力を思うがままに使い、街を破壊していく。その力をコントロールしようとする政府と利用しようとする宗教集団、さらに鉄雄を救おうとする仲間たちが入り乱れ、人類の域を超えた戦いへと発展していく...という物語。

原作が連載中の映画化ということでいろいろと短縮されているところや最終的にまとめ方も違うところがありますが、その緻密で圧倒的な画から発せられる世界観は今見ても新鮮。
同氏の傑作『童夢』もそうでしたが、人間が超越的な力を持つ理由や背景などは二の次。本作でも、第3次世界大戦やネオ東京の出現の背景などはほとんど触れられません。そういう物語はとりあえずおいておいて、都市や建築物の緻密な描写や登場人物の心理描写、戦闘シーン、アクションシーンなどを徹底的にかっこよく描ききるところがポイント。結末すら置き去りにしても、しっかりカタルシスを得られるところが大友作品のすごいところではないでしょうか。アニメとしても素晴らしい作品ですが、やはりこれを見るたびに原作を読みたくなってしまいます。本作の実写化が進んでいるようですが、果たしてどうなりますやら。

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