シアトルのラジオ局で働く27歳の青年アダム。女好きで調子のいい親友カイルに比べ、常に冷静な彼は、恋人レイチェルと一緒に真面目な生活を送っていた。ところがある日、腰の痛みを調べたところ、ガンと診断されてしまう。しかも5年後の生存率は50%。突然の告知にもかかわらず、周りの人間たちの心配をよそに、アダムはどこか他人事のように闘病生活に入る。だが、効果の出ない治療や、相変わらず能天気なカイル、新米セラピストのマニュアル通りの対応などによって、だんだんと心穏やかではいられなくなる。やがて、命の危険を伴う手術の選択を迫られることになる...という物語。
実際にガンを克服したウィル・ライザーが書き上げた脚本をベースにした作品。難病をテーマにした作品としては、珍しくハッピーエンドで、お涙頂戴感の薄さに好感が持てます。音楽をうまく使っているので、青春ドラマとしてのさわやかさもあります。ジョセフ・ゴードン=レヴィットはいろんな役をこなせますね。難病を逆手にとって”笑い”にしようとするのはわかりますが、少し下品なところも多く、で、さほど笑えないところがちょっと残念。重い結末に至らなかったから、という部分に助けられているのは間違いないのですが、同様のテーマを扱った作品と比べると、安心して人に勧められる作品だと思います。
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