ピザ配達人のニック（ジェシー・アイゼンバーグ）は、３０分以内の配達時間も守れないだらしのない男。ある日、注文を受けてピザを配達したところ、注文した男二人が銀行強盗を企てていた。しかも、自分たちで襲うのではなく、ニックに時限爆弾が仕込まれたベストを着せ、１０時間以内に金をもってこいと言うのだ。銀行強盗をせざるを得なくなったニックは、インド人の親友チェット（アジズ・アンサリ）に頼み込み、協力してもらい、仕方なく銀行を襲うことにするが．．．という物語。

ピザの配達人が突然、銀行強盗をする羽目になってしまうコメディ・ドラマ。ゾンビアクションの秀作『ゾンビランド』(2009)のルーベン・フライシャー監督作品ですが、個人的にはちょっと期待はずれ。基本ドタバタコメディなのですが、主人公を演じるジェシー・アイゼンバーグのキャラもあってか、緊張感というより、シリアスな雰囲気が残ってしまい、手放しでは笑えない感じです。銀行強盗を企てるドウェイン役のダニー・マクブライドは面白く、細かな場面では笑えるところもあるのですが、全体的にちぐはぐな印象。エンディングに向けてのいろんなエピソードの収束の仕方も『ゾンビランド』の方が上。相棒役のアジズ・アンサリはアメリカでは人気のコメディアンらしく、いい味出しています。
なお、エンドロール後におまけ的な映像がありますので、お見逃し無く。